AGA治療薬(フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジル)の副作用リスクまとめ

今回は、AGA治療薬の「副作用リスク」についてご説明します。
AGA治療薬といえば、代表的なものに「フィナステリド」「デュタステリド」「ミノキシジル」の3つあり、これらは日本皮膚科学会からもA判定(強く勧める)の評価を得ている優秀な治療薬です。
しかし、どんなに優秀な薬でも「副作用リスク」は付き物。
市販の風邪薬でさえ副作用は起こりえるのですから、AGA治療薬にも当然「副作用リスク」はあります。
そこで今回は、各種治療薬の副作用とそのリスクについて、解説していきます。

フィナステリド(プロペシア)の副作用

AGA治療薬の中で最もメジャーな治療薬と言っても過言ではないプロペシア。
この「プロペシア」は製品名で、プロペシアに使われている成分が「フィナステリド」になります。
冒頭でもお伝えした通り、日本皮膚科学会からは「A判定」を得ている治療薬になりますので、薄毛に悩む多くの方がこのフィナステリドを服用しています。
では、このフィナステリドにはどういった副作用があるのでしょうか。
フィナステリドを有効成分としている「プロペシア」の取扱説明書には、主に下記の副作用が記載されております。

■ 肝機能障害(頻度不明)
■ 性欲減退(1~5%未満)
■ 勃起機能不全(1%未満)
■ 射精障害(1%未満)
■ 精液量減少(1%未満)

「頻度不明」は「まれに」という意味で、確率的にはかなり低いことを表しています。
また、勃起機能不全や射精障害も「1%未満」のため、100人中1人いるかいないかという確率です。
ちなみに、AGA治療薬には「初期脱毛」のイメージがあるかもしれませんが、初期脱毛の副作用があるのは後述する「ミノキシジル」になります。
プロペシア(フィナステリド)に初期脱毛の副作用は表記されておらず、3つの治療薬の中でも一番「副作用が小さい」治療薬となりますので、副作用リスクが心配な方はこの「フィナステリド」がおすすめです。

■ 上記以外の副作用リスク(頻度不明)
【過敏症】そう痒症、じん麻疹、発疹、血管浮腫(口唇、舌、咽喉及び顔面腫脹を含む)
【生殖器】睾丸痛、血精液症、男性不妊症・精液の質低下(精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常等)
【肝臓】AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇
【その他】乳房圧痛、乳房肥大、抑うつ症状、めまい

デュタステリド(ザガーロ)の副作用リスク

続いて、デュタステリド(ザガーロ)の副作用リスクについて解説致します。
デュタステリドは、フィナステリドよりも後に開発された治療薬で、簡単にいえば「フィナステリドより ”効果” も ”費用” も高い」治療薬です。
効果が高いということは、その分「副作用リスク」も高くなるということ。
そしてこのデュタステリド(成分)を使用した製品が「ザガーロ」になります。
ザガーロの取扱説明書に記載のある主な副作用リスクは下記の通りです。

■ 肝機能障害(頻度不明)
■ 黄疸(頻度不明)
■ 性欲減退(1%以上)
■ 勃起不全(1%以上)
■ 射精障害(1%以上)
■ 女性化乳房(1%未満)
■ 乳頭痛(1%未満)
■ 乳房痛(1%未満)
■ 乳房不快感(1%未満)
■ 腹部不快感(1%未満)
■ 発疹(1%未満)
■ 頭痛(1%未満)
■ 抑うつ気分(1%未満)

ほとんどが「1%未満」の確率のため、そこまで不安になる必要はありませんが、こういった副作用リスクがあるということはしっかり理解しておきましょう。

■ 上記以外の副作用リスク(頻度不明)
【過敏症】蕁麻疹、アレルギー反応、瘙痒症、限局性浮腫、血管性浮腫
【精神神経系】浮動性めまい、味覚異常
【生殖系及び乳房障害】精巣痛、精巣腫脹
【皮膚】脱毛症(主に体毛脱落)、多毛症
【消化器】腹痛、下痢
【肝臓】AST上昇、ALT上昇、ビリルビン上昇
【その他】倦怠感、血中CK増加

ミノキシジルの副作用リスク

最後に、ミノキシジルの副作用リスクについて解説致します。
ミノキシジルは、上記2つとタイプが異なり、発毛を促進する塗り薬となります。
一方、フィナステリドとデュタステリドは抜け毛を止める飲み薬のため、これらとは副作用の種類が大きく異なります。

【フィナステリド・デュタステリド】
抜け毛を止める飲み薬。医師の処方が必要なため、病院やクリニックに行く必要あり。
【ミノキシジル】
発毛を促進する塗り薬。医師の処方は必要ないため、薬局や通販でも購入可能。

このミノキシジルを使用した製品はたくさん販売されておりますが、最も知名度の高い治療薬は大正製薬の「リアップ」シリーズでしょう。
そしてこのリアップ(Ri UP)の取扱説明書には、下記の副作用リスクが記載されております。

【皮膚】頭皮の発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、ふけ、使用部位の熱感等
【精神神経系】頭痛、気が遠くなる、めまい
【循環器】胸の痛み、心拍が速くなる
【代謝系】原因のわからない急激な体重増加、手足のむくみ

また、上記以外にも、ミノキシジルには「初期脱毛」を発症する可能性があるのです。
日本皮膚科学会が提唱する男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインには、

男女ともにミノキシジル外用初期に「休止期脱毛」がみられることがあり、これが外用中止に繋がる恐れがあるため、患者への説明が必要である。

との記載がされております。
このように、ミノキシジルには「初期脱毛」という副作用リスクが付いておりますので、予め心構えしておくことが大切です。
ちなみにこのミノキシジルは、効果が表れるまで4ヶ月~6ヶ月ほど必要なため、まずは「半年間の継続使用」が推奨されています。
ただし、半年間毎日使い続けても効果が表れない場合は、脱毛が他の原因である可能性があるため、ただちに使用を中断して医師や薬剤師に相談してください。
以上、AGA治療薬の「副作用リスク」について解説致しました。

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